2024年03月21日

カッコいい会社について

一)うちが掲げるVISIONは「BIGな会社よりHEROな会社を目指す」。意味は「大きい会社よりカッコいい会社を目指す」ということ。それでは「カッコいい会社」とは何か。私は「小さいチームで大きい仕事ができる会社」だと考えている。















二)これは以前から考えていたことであり、決して人手不足になってから思いついたことではない。私の中で「小さいチーム」とはアニメの「サイボーグ009」や、映画では黒澤明監督の「七人の侍」のようなイメージ。つまり少数精鋭ということ。















三)もちろん、ただスローガンとして掲げるだけでなくて、ちゃんと進捗が検証できるように指標も設定している。それは「従業員一人当たり経常利益額」。指標が「売上」ではなくて「経常利益額」の理由は、売上が会社や社員の最終目的ではなないからだ。















四)たとえ売上が大きくても経常利益が赤字で法人税を納められなければ社会貢献出来ていないし、売上を目標に掲げると意味のない安価な受注に走ってしまい、ただただ忙しいだけで会社や社員の成長に繋がらない。利益を残すからこそ将来への投資や貯蓄ができる。















五)つまり経常利益額は「会社の競争力」を表す数値だと考えているので、「従業員一人当たり経常利益額」は「社員の競争力」を表しているといえる。「売上総額」や「全従業員数」では大手企業に勝てないが「従業員一人当たり経常利益額」なら勝てる。














六)ただ、この「従業員一人当たり経常利益額」を増やすのは簡単ではない。人手不足の昨今、従業員を簡単に増やせないので否応なしに分母(従業員数)は小さいままだが、来月から残業時間の規制が敷かれるので生産(労働)時間も減り、生産高も減る恐れがある。














七)当然、生産高が減れば売上も減り、経常利益額も減るわけだから「従業員一人当たり経常利益額」も減ってしまう。加えて、うちの場合は今年から年間休日を109日から124日に増やしたので、ただでさえ生産時間は大幅に減る。















八)そうなると「従業員一人当たり経常利益額」を増やすためにやるべきことは徹底的な「作業の効率化」と「コスト削減」の2つ。それらを実現するためには、やらないことを決めることと、やることはDX化を推進すること。














九)まとめると「カッコいい会社」になるには「作業の効率化」と「コスト削減」の実現が必要で、そのためにやらないことを決めて、やることはDX化を推進するということになる。DX化はシステムの課題だが、やらないことを決めるのは全社員の課題だ。















十)これまでずっとやってきたことや、慣れていることをやめるのはとても難しい。でも、そこを乗り越えてこそ新しい発見や気付きが生まれて、「カッコいい会社」に近づける。取り急ぎ「従業員一人当たり経常利益額の防水業界日本一」を目指す。

 
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2024年03月08日

顧客の十戒について

0)業種を問わず民間で事業を営む限り、事業者やそこで働く全ての社員が心得ておかなければならないものがある。それが「顧客の十戒」という標語。何十年も前からうちのトイレに貼ってあり、誰に貰ったか忘れたが(苦笑)、共有しておきたい。※印は私の勝手な所感。














1)「私には、選ぶ権利があります。 しかし、あなたから買う義務はありません」(※稀に、いろいろなしがらみや慣習、特許、緊急時、公共事業などで買う側に選ぶ余地がない場合はあるが、そんなビジネスは長く続かない)
 













2)「私は満足したいのです。 満ち足りることができれば、どこの何の商品であっても構いません」(※私達はこのことを肝に銘じて置く必要がある。お客様にとって、うちの施工やサービスでなければならないのが理想だが、決してそうではない)














3)「あなたのことを忘れても、私を責めないで下さい。 自分と家族のことは忘れませんが、他人のことは忘れてしまいます。」(※一度注文をくれたからと言って相手がこちらを覚えてくれているとは限らない。だから忘れられないように心掛ける必要がある)














4)「私は常に、あなたから買おうか、他から買おうか、迷っています。 あなたから買う理由がなければ、私は他から買うかも知れません」(※常に競合にさらされている、相見積もりを取られているという緊張感を持たなければならない)

 












5)「私は、何らかの得をしたいと思っています。 あなたに得させる目的で買おうとは思いません」(※支援や寄付ではない限り、相手を儲けさせようと思って買うお客様はいない。もしいるとしたら、その何倍ものバーターを求められる羽目になるだろう) 









6)「私は自動販売機から買うのではありません。人間から買うのです。 私もあなたへお金を払う機械ではありません」(※たとえECやオンラインが広く普及したとしても、お客様に納得して頂ける対応、説明、満足して頂けるサービス、フォローが必要だ)














 
7)「私をだまさないで下さい。 もし、だまされたと知ったとき、私は絶対あなたを許さないでしょう」(※人を騙すのはもってのほか。嘘をついたり、約束を守らないのも騙したのと同じこと。社員一人ひとりの言動は会社の姿勢や意向と同視されるので気をつけるべし)














8)「私は人間ですから、理性と感情があります。 知らないものは警戒するし、買っていいかどうか不安だし、 怪しいものは近づけません」(※正しい礼儀と清潔感、丁寧な言葉づかい、親切な説明、細かい気配りが、相手の不安や警戒心、不信感、距離感を拭う)














9)「金の切れ目が縁の切れ目といいます。 あなたが欲しいのは顧客なのか、売上金なのか、私は見抜きます」(※当然、売上や利益は大切だが、間違ってはならないのは順番。お客様に満足して頂いたあとに継続的な売上や利益がついてくる)














10)「私に二十四時間必要なものは、空気と健康だけです。 それ以外は、必要なときに、必要なだけあれば充分です」(※どんなに優れた商品も必要でなければ価値はないし、あったとしても過剰に不必要に買うお客様はいない。今そこにニーズがなければ無価値なのだ)

 
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2024年02月14日

死について

1)先月、友人から薦められて読んだのが『あした死ぬかもよ?(ひすいたろう著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)』という本。とても読みやすく、内容も感慨深いものがあったので、私がノートに書き留めた言葉の一部をここに紹介したい。原文はぜひ購読で。(※印は私の勝手な所感)














2)P1:あなたが生まれた時、あなたは泣いていて周りの人たちは笑っていたでしょう。だからいつかあなたが死ぬ時、あなたが笑っていて周りの人たちが泣いている、そんな人生を送りなさい。(※なるほどなーと。そういう人生でありたい)














3)P5:かつてサムライたちがあれだけ潔く、情熱的に生きられたのは「自分はいつか死ぬ身である」という事実から目をそらさずに「この命を何に使おうか」と日々心を練っていたからです。(※昔の人は「生」や「己」への執着がなく自己犠牲心の塊だったと思う)














4)P34:「いつでもできる」なんてことはこの世にひとつもないんだ。やるならば「今」しかない。やれることは「今このとき」にしかない。(※私も50歳を超えた頃から、そう思うようになった。やりたいこと、できることも年を取ったら出来なくなることもある)














5)P44:過去最高度の不安を10点とすると、この不安は何点?(※この質問は、不安になって怖じ気付いた時に自分自身への質問とのこと。私の過去最高度の不安と言えば10代のやんちゃだった頃。あの頃の不安を10点とするとどんなことも3点以下。これが今の私の危機感欠如を生む)














6)P50:大好きな人が死なずに今日生きてくれる。それ以上の幸福ってありますか?(※これも最近年を取ったせいか、もし自分が死ぬことで大好きな人が死なずに済むなら死んでもいいと思えるようになった。腹が立った時に「もしこの人が明日死んだら・・」と思うと腹も立たなくなった笑)














7)P68:人生の最後の日から見たら、すべての悩みは懐かしい思い出になりますから。つまりあなたは今、「懐かしい思い出」に悩んでいるわけです。(※未来の自分から今の自分の問題を見たらどう言うだろうか?何事も大したことはないと言うに決まっている・・・笑)














8)P96:努力する者はそれを楽しんでいる者には勝てない。(※本当にそう思う。努力する人と楽しんでいる人の差は周りの人の「巻き込み力」だと思う。人は楽しんでいる人に惹かれるし引き寄せられる。だから一人じゃ出来ないことも出来るようになる)














9)P224:やりたいことはすべてやるがいい。人間は死ぬ間際、やったことに後悔する人は少ないものだ。やらなかったことに後悔する。(※若い頃はバカなことやったなぁと後悔するが、振り返ってみると、やっていなかったことの方が多いことに気がつく)














10)P225:人生最後の日を迎える私から見ると、うまくいったかどうかなんて、どうでもよかったんだと分かる。(※結局うまくいったかどうかよりも、周りの人たちが笑って楽しそうだったかどうかが大切なんだと思う)

 
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2024年01月13日

野性について

1)私は決して高い理性も無ければ豊かな感性も持ち合わせていない。どちらかというと野性の方が上回ると思う。「野性」を辞書で意味を調べると「自然のままで本能的な性質。洗練されていない粗野な性質」とのこと。まさしく「洗練されていない粗野な性質」(苦笑)。














2)つまり私は『理性<感性<野性』ということになるけれど、それがすべて悪いわけではなく、決してネガティブではないことを先日の日経新聞の記事の中の言葉に励まされた。それは「アニマルスピリット」という言葉。














3)その意味を調べると『アニマルスピリットという言葉は、経済学者ケインズが使用した言葉で、一般的には(企業家の)野心的な意欲などと訳されており、不確実な状況下を切り抜ける企業の経済活動の原動力になるものとして注目されています』とのこと(出処:経済産業省HP)。














4)ちなみにその日経新聞の記事では、この度、日本製鉄があのUSスチールの買収に乗り出した件を「アニマルスピリットを見せた」と評していた。それはとても勇気づけられる記事で、成長が減速している日本企業、特に地方の中小企業に必要な気概だと思う。














5)野性の話に戻すと、他にも経済人に関連する言葉で、78歳で五代目国鉄総裁となった気骨の人、石田禮助氏の「粗にして野だが卑にあらず」という言葉がある。「言動が雑で粗暴であっても、筋が通っていて、決して卑しい行いや態度をとらない」という意味。














6)その他にも「野性」に関して類語や関連語を調べると「ワイルド」とか「DNA」「向こう見ず」「島国根性」「田舎気質」「健康的」「直感」「正義漢」「勇猛」「大胆」「江戸っ子気質」などがあった。














7)また「野」の熟語を調べて、その中で私好みの熟語だけ挙げると「野人」「野望」「野心」「野獣」「野戦」「野郎」「野武士」などがある(笑)。そもそも私に「野心」や「野望」がなければ創業していないし今のうちの会社も存在していない。














8)時に「野心」とか「野望」とかネガティブな意味で使われがちだが、起業家にとってはそれが原動力になるし、経営者に「野人」や「野獣」「野武士」のようなタフさがなければ生き残れていないと思う。













9)また先日も日本YEGの仲間から教えてもらった「3W(ワイルド・ワイド・ワールド)」という言葉もある。これからの地方の経営者や中小企業にはワイルドな感覚、ワイドな行動力、ワールドな視座が必要なのだ。














10)しかも最近では自治体でもアニマルスピリットに関する補助金もある(笑)。学べば学ぶほど薄れがちな「野性」を大切にしていきたい。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/76/animal-spirits-r6.html?fbclid=IwAR3MB9GswdVjSn5dTF0fRrNNDyOTasYzDbrlONEnpt1O7_z5BMtJ4swu4QA


↓1月10日 日経新聞記事


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2023年12月21日

会社の休日について

1)どの業界も人手不足は、今後より一層深刻になりそう。特に運送業、建設業、コンビニ業界では人材の獲得競争が激化しそう。またそこに多種多様な求人媒体や採用コンサル、人材紹介会社、転職斡旋会社などが派生して入り乱れて、より複雑さや困難を極める感じがする。















2)また、いわゆる「2024年問題」も控えているので、各業界、各社とも戦々恐々としているところ。業界によって打ち手は違うと思うが、建設業において当面は労働環境の快適化、DX化、休日の増加、時短、外国人雇用などが挙げられる。














3)人材に関しては目先、小手先のことをやると、あとから高い代償を支払わないといけなくなるので、その点は慎重に自社が求める人材像を明確にして、決して諦めず妥協しない根気と強気が求められると思う。うちが求める人材像はこちら https://lucks-recruit.studio.site/















4)採用を妥協したり間違ったりすると、社内でコンフリクトを起こしたり、チームワークを乱したりして他の良い人材を流出させてしまう。また社外では顧客の不信感を買ったり、仕入先や外注先と関係性を損ない会社の信用を落とす場合もある。














5)ただ会社側も都合の良いことばかり人材に求めてもいけない。会社側も良い職場、良い処遇、良い環境を整えなればならないと思う。当たり前だけど、良い人材は良い会社に集まるのだ。自社の人材に不満を持つ前に自社の職場環境や社風を振り返ったほうが良さそうだ。














6)うちでは来年(2024年1月)から年間休日を増やし、地元建設業界では実質トップクラスの休日数を確保する(当社調べ)。ただ休日を増やせばいいというわけではない。そのためには生産性をあげなくてはならないし、社員一人ひとりのスキルアップも求められる。














7)間違えてはならないのは、休日数を増やすことが目的ではなくて、あくまで、うちの経営理念、VISION、POLICYの実現が目的であり、そのために整えなくてはならないことや、必要なことを一つひとつ積み上げていくのだ。休日数はその一つの指標に過ぎない。














8)休日数を増やそうと思えば、具体的には帳票や書類の電子化、現場施工管理の省力化、業務の可視化と標準化、積算見積の効率化、外部折衝時間の低減、移動時間の削減、属人化の防止、工程の簡略化など。















9)会社として休日数を増やすということは、お客様に迷惑をかけず、利益を確保しながら生産時間(営業日数)を減らして生産量(売上)を増やすということ。これはそう簡単なことではないし、かなり難易度が高いと思う。でもいつか越えなければならない壁なら早いほうがいい。















10)そのために来年から新しいことに積極的に挑戦していく。実験のつもりでたくさんやって、良いことは続けて、良くないことはすぐにやめる。成功も失敗も早いほうがいい。失敗は結果ではなく成功への経験なのだ。

 
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