2020年01月19日

倒産について

▼創業者なら恐らく皆同じだと思うが「倒産」という言葉が頭の中から離れたことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼「倒産」への危機感と恐怖心が常に頭の隅にあるので、いろいろと考えることが多い。というより経営者の頭から危機感や恐怖心が無くなったら危険だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ▼ありとあらゆる危機や非常事態、問題、トラブルの事などが頭をよぎる。ある外資系の社長は「社長業は問題解決業」とも言っていた。だからこそリスクマネジメントやクライシスマネジメント、未然防止や再発防止に時間をかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼かといって、恐れてばかりでは前に進めないし、成長できないし、変化を恐れていては何も出来ない。だから経営者はいつも自分の中の危機感や恐怖心と闘っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼決断や意思決定はすべてこの闘いの結果。勇敢な決断も弱気な決断もこの闘いの結果なのだ。どちらの決断にせよ社員には理解し難い経営者なりの理由がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼そんなわけで「倒産」という言葉にはとても敏感で、倒産に関する情報や記事、書籍などはすぐ目にとまる(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼この度、大学院の友達のすすめで読んだのがこの本『世界「倒産」図鑑(荒木博行著/日経BP)』。日米欧25社の倒産事例を紹介し分析されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P91:業界のルールが変更になった後「ルール変更前の世界」における正しい行動にこだわらないようにしよう。
※私達が生業とする建設業界こそ、これから大きくルールが変わってくる、いや、変わらなければならない業界。まだまだローテク・ローカル・アナログ・マンパワーの世界。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P111:自分たちが抱える事業の中に安定的にキャッシュを生み出すビジネスが存在するか確認しよう。(中略)優秀なスーパースター1人に依存している組織は永く続かない。人材のパイプラインが整っているか確認しよう。
※私達の中にはスーパースターはいない。あるのはチームワークだけだ。そのチームワークの強さを示すのが、試合で言えば「勝敗」だし、事業で言えば「収支」だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P123:自分が戦う土俵をどこに定義するのか、その意思決定が全てを決める。(中略)外部の環境変化と内部の能力を踏まえて冷静に土俵を定義しよう。
※このことを経営幹部は忘れてはならない。この意思決定で会社の方針・戦略が決まるからだ。内部の能力を分析・評価する折に私達が注意しないといけないのは「期待」と「実力」を混同しないこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P134:人間は弱いものと考え、不正が起きる「機会」をなくす努力をしよう。
※10年前、うちも一人だけ、協力会社に賄賂を要求して受け取っていた社員を解雇したことがある。彼は中途採用だったが、倒産した地元の有名な建設会社の元社員で、そこのオーナーの親族でもあり、まさしく建設業界の悪慣習と虚栄心をそのまま引き継いだような人間だった。私が彼の能力と経験を買い被り過ぎて「機会」を与えたことから起きてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P175:「売上は全てを癒す」「売上増は七難を隠す」
※この言葉は今の私達にグサッと刺さる。おかげさまで現在うちの売上は7年連続増収(残念ながら連続増益ではない)を続けているが、これも社員全員の努力の賜物であり、協力会社の皆様のおかげ。しかし、そのままでは反省や見直し、コスト削減や改善する機会を失くしてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P260:経営とは複雑な生き物であり「これさえやれば結果が出る」という考えは時に傲慢さを生み出すことを認識しよう。
※先程のP175に書いてあった言葉と全く同じ意味で、いくら上手くいっていても、それがずっと続くとは限らない。いや、同じ状態のままでずっと続くことは有り得ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼何事にも「ひょっとしたら・・・」と考えるからこそ、与信管理は欠かせないし、コストには敏感だし、顧客満足度は気になるし、社内の仕組みと教育には神経質になる。倒産する会社のトップや幹部はこういった感覚が乏しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↓母校のグロービス経営大学院。私はこの学校でかけがえのないものをたくさん得たし、私の人生と会社の運命を大きく変えてくれた。

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↓一昨日の1月17日に学校に招かれた感謝祭 

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↓一緒に学び切磋琢磨した仲間と会えるのは何年経ってもすごく嬉しい。

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