2021年06月02日

しない経営について

コロナ禍のおかげで働き方や優先順位、判断基準、人間関係、経営にも大きな変化が表れてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、三密を回避するという理由で在宅勤務を推進し、出勤率を最大限度低下させたり、感染を防止するために相手先への訪問を控えるなど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、お互い離れてマスクをしたまま会話し、会食や交流会、親睦会も一切しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社員の評価方法もプロセスよりも結果や実績に偏重し、取引先との人間関係も希薄になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勤務時間を短縮し、休日を増やし、社員同士の接触時間を減らすので、コミュニケーション不足により些細なことで対立や分断なども起こりがちになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それらに対応するために、今までになかったような規約やルールが増えてしまう。そもそも、そのルールや規約の目的が何なのかも分からなくなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会社の規則や仕組み、手順などは出来る限り少なくてシンプルな方が良いに決まってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中、以前ダイヤモンド経営者倶楽部主催の講演会で講師をされた株式会社ワークマン専務取締役土屋哲雄氏のお話がとても参考になる。メモした内容は下記の通り。同氏の著書「しない経営/ダイヤモンド社」にも同じことが書かれてあるので是非ご一読を。※印は私の勝手な所感。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大きな市場を捨て小さな市場で高いシェアを取る」
※昭和の名経営コンサルタント一倉定氏も同じことを言っている。売上規模よりも市場占有率が重要だということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「経営者が『しない経営』を極める覚悟で余計なことを全部やめ低価格のみを追求する」
※これも一倉定氏が同じことを言われている。経営者が日常業務や全職掌に頭を突っ込みだすと、進捗や状況を把握するためにキリがないほど余計な手順やルール、報告事項が増えてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワークマン式『しない経営』」
1.社員のストレスになることはしない
2.ワークマンらしくないことはしない
3.価値を生まない無駄なことはしない
※1を実践することは難しい。社員によって感受性は違うし、立場や能力によってストレス度に差がある。適度なストレスが向上心や意欲に繋がることもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頑張らないことが大切で決して頑張ってやりきってはいけない。普通の人が普通に働いてやりきらなくてはならない」
※私が強く同感する部分だ。一部の人が必死になって成果を出したところで他の人が同じ成果を出せられるとは限らない。‘誰でもどこでもいつでも’同じ成果が出せられるような仕組み作りが大切。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何をやるかは経営が、どうやるかは社員が決める」
※会社とはこうでなくてはならない。当たり前だが、これが逆でもいけないし、どちらかが全部決めてもいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「多くの会社は業績や事業の夢については雄弁に語るが、社員の夢や報酬については語らない」
※基本、社員が望む夢や報酬はそれぞれ違うので会社が語れるわけはないが、競合他社や同規模同業界の平均年収は常に上回りたいと思うし、目標平均年収を明確にしたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私なりにまとめると、「しない経営」とは能率を上げる経営ではなく、効率を上げる経営だと思う。前者は個々の能力を上げること、後者は効果を上げること。いくら能力を上げても効果が上がらなければ全く意味がない。「しない経営」とは能力や経験年数に関係なく、誰でも効果を上げれる仕組みを作ることだと思う。


 
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