2021年07月18日

「働く理由と目的」を分けて考えることについて

「働き方改革」という言葉を聞くようになってから、しばらく経つが、今では新型コロナが別の意味で「働き方改革」を加速させたように思う。












当初の「働き方改革」とは安倍政権が成立させた「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」という法案で主な狙いは下記の通り。

1.時間外労働の上限規制
2.有給休暇の消化義務
3.高度プロフェッショナル制度
4.同一労働同一賃金の推進
5.衛生管理の強化













上記の規制や義務を果たすために、当然ながら企業の新たな大きな負担が増すもので、地方の中小零細企業にとって抜本的な経営改革が求められる。













よって人員増強や人件費、福利厚生費、教育研修費、設備投資、環境整備の増額などに耐え得る、収益力や財務体質、企業統治が求められた。













しかし、最近ではコロナ禍で「働き方改革」の意味合いが変わってきて、感染防止の観点から出社したり通勤したりすることを抑制するために「在宅勤務」「リモートワーク」を推進するようになった。












そうなると当然ながら雇用形態や人事考課、成果の指標や労務管理の基準も大きく変わり、前述の法案の狙いも意味をなさなくなってきている。













結局は政策や環境がどう変わろうが、私達はそれらに振り回されないようにプリンシプル(原理原則)を忘れないようにするべきだ。













それは「働く理由と目的」を分けて考えるということだ。どういうことかと言うと、働く理由は人それぞれ違うが、同じ会社で働く仲間とは目的が同じはずだということ。












たとえば人が働く理由であればこんな感じ(マズローの欲求段階に似ている)。

・いいものを食べたい
・車が欲しい
・マイホームも建てたい
・理想的なパートナーを見つけたい
・幸せな家庭を築きたい
・キャリアを積みたい
・起業したい
・世界一周旅行に行きたい ete














しかし、これらの働く理由を満たそうと思えば、自分が働く会社や業界の目的を果たさなければ、その理由は単なる自分勝手な自己都合であり、会社もその顧客もその自己都合を満たすための採用や配置、評価、教育、協力はしてくれないだろう。












みんなそれぞれ働く理由は違って当然だし、違っていいと思う。ただし働く場所によって働く人たちの目的は同じでないといけない。たとえば人が働く目的とは

・顧客満足
・社会貢献
・納税
・地方創生や地域活性化
・業界再編
・技術革新
・SDGs
・国の課題解消 ete














この目的を果たさずに、いくら働き方を改革しても、働く理由を満たせられる確率は非常に低いと考えるのが妥当だ。













だから私達は「働き方改革」だろうがコロナ禍だろうが「働く理由と目的」というプリンシプルを忘れずに、目先の変化や環境に翻弄されることなく、凛として働きたいものだ。












↓只今現在、大規模リノベーション工事を施工させて頂いている老人介護施設(撮影許可済み)。このフロアの工事は終わり仕上げ段階の様子。右の男は当社の守り神の猪岡部長
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↓屋外もスロープを取り付け
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