2017年10月11日

影響力について

▼誰もが誰かに何らかの影響を与える力を持っている。それは力の種類や大小の違いはあるものの必ず誰もが影響力を持っているのだ。うちのみんなも全員何らかの影響力を持っているその影響力をプラスに使うかマイナスに使うかは本人次第。また本人が気付かないうちに無意識に誰かにプラスに影響を与えたりマイナスに影響を与えたりしている。だからやっかいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼組織や会社の雰囲気、社風、文化、慣習などは明らかにこの影響力を強く受けたものだろう。それではどんな人がどんな影響力を与えているのか。当然、役職が上の者ほど周りに良いも悪いも大きな影響を与えるだろう。というか影響を与えられない役職、もしくは選任は全く意味がないと言える。だから役職はただの「肩書き」ではなく組織や会社に影響を与えるとても重要な意味があるというわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼その次に年齢だ。年齢の高い者ほど影響を与えやすい。これは我が国は年上や年輩、年功を敬うという文化が脈々と受け継がれている。これはこれでとても良いことだと思うし大切なことだと思う。学校でもスポーツでも先輩が後輩に与える影響力は絶大だ。後輩は先輩の言動や立ち振る舞い、後姿、一挙手一投足を見て学び、習うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼この次が体格や容姿だと言いたいところだが、それは違う。この次は「口(くち)」だ。声が大きい人や、よく喋る人、あるいは陰口や悪口をよく言う人ほど周りに影響を与えやすい。また周りもこういう人になびきやすい。これはこういった人に自分が責められたくないという心理や弱さが無意識のうちに働いていると考えられる。この種の影響力はほとんどがマイナスの影響力で、そこには好意も尊敬も納得感もなく、ただ嫌悪感と猜疑心、無関心以外が残るだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼最後が体格や容姿だ。体格が大きいほど、容姿が良いほど相手や周りに与える影響力は大きいと言える。グロービス経営大学院のクラス「パワーと影響力」の課題本である「影響力の武器〜なぜ人は動かされるのか〜(ロバート・B・チャルディーニ著)」は約500ページ弱の分厚い本だったが中身はとても莫大な実験結果や研究結果が充実して納得感のある本でこんなことが書かれてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼P.276「これまでの研究によると私達には外見の良い人は才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴を持っていると自動的に考えてしまう傾向があります(中略)1974年のカナダ連邦選挙を扱った研究によると外見が魅力的な候補者はそうでない候補者の2.5倍もの票を獲得しました」
※外見は大事ということ。外見が全てではないが、周りに与える影響や結果の大きさを考えると多少気にしても損はないと思う。少なくとも結果を出している人には外見を気にしている(気をつけている)人が多いのも事実。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼P.272「外見的魅力のある人は、就職した後、給与の面でも得をしています。アメリカとカナダで調査を実施した経済学者によれば、外見的魅力のある労働者は、そうでない労働者に比べ、平均で12〜14%の高い給料を受け取っているそうです」
※うちの給与体系では全くこういうことはないが、仕事の面で対外的・渉外的に心掛けても良かろう。売上や単価が変わるかもしれない(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼P.353「1900年以降に行われたアメリカ大統領選挙では九割近い確率で主要政党の候補者のうち背が高い方が勝利を収めている。ある研究によれば身長が高いことの利点は恋人募集の際にも当てはまる。男性が「恋人募集」の広告くで、自分は背が高いと記述して場合、女性から手紙が届く確率が高まるのである」
※私も背が高い方だがこの種の恩恵は受けたことがない(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼自分が、より強い影響力を持とうと思って、背を高くしようと思っても高くならないし、外見を良くしようと思っても思い通りには出来ない。ましてや役職も自分で勝手につけるわけにもいかないし、年齢も急に増やすわけにもいかない(これは誰も嫌だろうけど・・・苦笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼私が言いたいのは、これらの要素を工夫して影響力を強めようとするのもいいが、考えて欲しいのは、こういう要素によって自分が相手から根拠のない影響を受けていないかということ。相手が上司だから、年上だから、口が達者だから、外見がいいからという理由で、間違ったことでも鵜呑みにしていないかということ(無意識に影響を受けて付和雷同していないか)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼もちろん仕事や任務を円滑に遂行する上で、あるいは組織の秩序を保つ上では影響力を持つことはとても重要だと思うが、逆にむやみに正当性も根拠もなくただ無意識のうちに自動的に相手から影響を受けて意思決定したり行動するのは注意するべきだということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▼だから社内で私(外見は悪いが社長であり、年もそこそこ取ってて、声が大きくて、背が高くて影響力大)の言動や指示、決断に関して無防備に自動的に影響されてはいけない。ふと「本当にそれっていいのか?」と疑問に思ってほしい。そこで私と納得がいくまでしっかり話し合えばいい。そこで私も間違いに気付くかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↓先般、お邪魔した北九州で一番元気があって成長している会社の会議室に張られていた。その会議室は最大の効果をあげるためにいろんな工夫がされていた。会議が会社に与えれる影響も大きいのだ。

IMG_3446.jpg 

 

 

 

 


 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています