▼先週、東広島商工会議所青年部主催の広島県若手後継者等育成事業に参加させて頂いた。前半の第一部は「採用ホンネカイギ」にパネリストとして、後半の第二部では「スカウトフェスティバル」で大学生にスカウトする企業側として参加した。

▼「採用ホンネカイギ」では東京の株式会社デルタマーケティングの廣田さえ子氏、株式会社求人の石塚毅氏、むすび株式会社の深澤了氏という採用プロフェッショナルのお三方に私が加わってパネルディスカッションを行なった。

▼ファシリテーターを東広島YEGの恵飛須圭二氏が務めてくれたおかげで、テーマの通りとても有意義で中身の濃い本気本音で採用について語り合えた。とても楽しくて70分はあっという間だった。

▼ディスカッションでは4つの質問について二者択一式で私を含む4名のパネリストが答えるという形式で進められ、その中で『Ｑ．採用ミスは教育で取り戻せるか？』という問いに対し答えは「Ａ．取り戻せる」が1名、「Ｂ．取り戻せない」が3名となった。

▼私は「Ｂ．取り戻せない」と答えた。採用ミスとはいつ、何をもって採用ミスと判断するのか？すぐに本人の能力が開花しなくても数年後には開花するかもしれないし、配置換えすればすぐに開花するかもしれない。では採用ミスとは？

▼私が考える採用ミスとは、仲間として一緒に長く働けるような価値観や倫理観といった人間性にお互い大きなギャップがないかどうか。基本的資質というか、相性というか。

▼能力や知識は教育で取り戻せると思うが、この価値観や倫理観、人間性というのは教育では変えられないというのが私の考え。

▼それは決して悪い事ではなくて、お互い生まれ育った時代(時期)も家庭も環境も違うので価値観や倫理観など違って当たり前。でもギャップが大き過ぎるとお互いいつまでも苦しいだけ。一日の起きている時間のうち半分以上は仕事に費やすのだから。

▼だから面接や採用の決定は必ず私がする。今後、人数が増えてきていつまで私が面接出来るか分からないが、出来る限り一人ひとり会ってしっかり話しをして決めたい。それだけ採用とは責任重大。

▼そういうことから次の『Ｑ．人選のポイントは、スキル・人柄によるべきか？会社の理念・考え方に沿うべきか？』という問いに対して二者択一式ではあったが私はあえて両方だとお答えした。

▼スキルは派遣社員でもシニアでもバイトでも調達できるが、人柄や人間性はそういうわけにはいかないとても重要なポイント。しかし会社の理念や考え方に共感出来なければ、お互い苦しいだけで長く続かないだろう。だから両方大切だと思う。

▼第二部の「スカウトフェスティバル」では40名の地元大学の学生達がそれぞれブースを設けて自己アピールをし、その学生へ求人している企業がスカウトするというもの。いわゆる最近流行の逆求人というもの。

▼この時間は最近の大学生の考え方や個性、価値観などが垣間見れて良かったし、とても楽しかった。それぞれみんな自分の学生時代の実績や取り組み、趣味や特技などしっかりプレゼンできていたが、夢や志について語る学生がいなかったのがちょっと残念だった。

▼昨今、少子高齢化や人口減少でどの業界も人手不足に悩まされ人材の採用が厳しい中、大手企業の積極的で包括的な採用の強化により地方の中小零細企業はさらに人材の採用が厳しくなってきている。

▼中小企業には、大手のように予め採用ミスの確率を含んだ多めのゆとりある採用をする余裕はないから、なおさら採用ミスは避けたいところだし、それだけ採用の決定は責任が重い。だからこそ経営者が自ら責任を持って決めなくてはならないし、自ら決めたからこそ思い入れも期待も大きいのだ。

▼これまで私に採用ミスは一度もない。あるのは採用後の私の力不足だけだ。

↓この度の広島県若手後継者等育成事業。主催した東広島YEGのみんなの情熱と郷土愛が溢れ出てた素晴らしい事業だった。

↓名井会長や永森実行委員長をはじめ東広島YEGの皆さん、この度は貴重は機会を創って頂き本当にありがとうございました。心から深く感謝致します。

↓恵飛須さんの素晴らしいファシリテーションに助けられて、記憶に残る有意義なパネルディスカッションとなった。

↓一番難しかった問い

↓会場には広島県連のYEGのメンバーだけでなく地元東広島市内の中小企業の経営者も多く参加していた。

↓パネリストの皆さん、ありがとうございました。またいつかお会いしましょう。