
▼先週9月18日、昨年から通っているグロービス経営大学院の「経営戦略」と「ビジネス定量分析」の二科目が終わった。毎回のことだが、クラスのみんなのレベルの高さに加え、私自身の予習復習不足が重なり心が折れる(苦笑)。
▼この度受講した二科目のうちの「経営戦略」で一番インパクトがあった言葉は「模倣困難性」。初めて聞いた言葉だった。
▼「模倣困難性」とは競合他社が真似できない、あるいはしたくない要素、参入・追従を許さない障壁のこと。経営戦略とはこの「模倣困難性」をいかに構築するかがすべてだと言っても過言ではない。
▼「模倣困難性」は技術革新が目まぐるしく、情報もすぐさま漏洩・拡散する現代では「モノ」や「サービス」では「模倣困難性」を構築できたとしても継続・維持するのは難しい。
▼競争優位性を確立するために「模倣困難性」を構築しなくてはならないが、それはコスト面で圧倒的なイニシアティブを取るか、事業領域で徹底的な差別化を図るか、もしくはどのターゲットや市場に全総力を集中させられるかによる。
▼うちの建築リノベーション(建築再生)事業は、現場での作業はそれぞれ専門工事の協力会社の方や職方に依頼しているし、材料や資材もメーカーや建材商社から仕入れている。彼らはうちだけに固有の施工技術や巧みの技、優れた製品を提供しているわけではなく、競合他社を含めて広く提供している。だからうちは技術や製品で模倣困難性を構築することはできない(と思う・・・苦笑)。
▼では、うちにとって模倣困難性をどうやって構築するのか、競合他社と差別化するにはどうすればいいのか、うちの得意分野、事業領域への競合参入をどうやって防ぐのか。
▼それは「モノ」や「サービス」や「技術」ではなく、その根源・根底にある「人材」や「組織文化」「社風」という競合他社など外部からは見えないところ(内部要素)に「模倣困難性」を築くということ。
▼しかし、この模倣困難性も競争優位性や顧客の購買要因(KBF)に繋がらないと全く意味が無い。また今後、縮小する市場や領域で発揮したところで継続性に欠ける。
▼うちの市場(建築改修再生業界)はストックオプションの増加、環境への配慮、固定資産の再活用、省エネ対策、構造躯体の長寿命化などから、今後も引き続き成長するものと考えられる。しかし、それは競合他社や新規参入も当然増えるということ。
▼競合他社や新規参入が増えてくるということは、常に戦う相手が更新するということ。市場や業界をトーナメント戦にたとえると勝ち残って決勝戦まで進むには、うちはどんな戦略をもって戦うのか。そんなことを考えながら「トライ&エラー」を繰り返し、やっては考え、やっては考えしなければならないのだ。
↓経営戦略の授業でとったノート。私はページを半分に折って真ん中に折り目をつけて左半ページから書き込むようにしている。そうすれば余分なスペースや空白が少なく済んでノートが約2倍以上使える。