▼会社の文化や社風とは、作るものではなくて時間をかけて育まれるものだ。だから無理やり社員に合わせるものでもなければ、お客さんに合わせるものでもない。
▼今日、地元の有名なある優良企業のT社長のコメントにこんな言葉があって強く共感した。私も全く同じ流儀だ。
▼「朝一、大きな声で挨拶の復唱する。社是とか行動指針をみんなで唱和する。目標管理を厳しくやる。昔流行りの威圧的な経営はブラックなんだそうだ。うちはそういうことをちゃんとやる会社ですから違を唱える人は来なくて良いよ。出社して頂く必要もなし。自由な社風には一定の規律も訓練も必要であると断言します」
▼この言葉のあとにこんな言葉が続く。
「人の言葉を自分流にアレンジして偉そうに上から目線で語ってる人に言いたい、君は何かを作り上げたことなんてないんだろう。だからそんなに軽く思想ってものを振りかざすんだ」
▼SNSやインターネットなど、質の良し悪しや真偽に全く関係なく一瞬にして広く拡散・伝播する現代の情報や安易な言論や思想が、これまでの経済成長と国民の生活を支えてきた日本的経営、日本的雇用、日本的教育を蝕んでいるような気がしてならない。
▼先日もトヨタ自動車の豊田社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがない。終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という発言をして反響を呼んでいる。
▼また「全員一律」の慣習打破を掲げ「『一律』は自分の中ではフェアではない」とも豊田社長は述べている。全員「平等」ではなく「公平」にということだと思う。
▼これまで長く終身雇用を守り続けてきた日本の代表たる世界企業のトップがこのような発言をするということはとても重たくて感慨深いものがある。
▼これは国境なき壮絶な企業間競争の中で、社員とその家族の生活を守ろうとしてきた企業側と、「働き方改革」の言葉を傘にアウトプットに繋がらない待遇や条件ばかり要求する組合側との乖離が露呈した格好だろう。
▼その会社にはその会社をこれまで成長させてきた先人や先輩がいて、その支えとなった理念や社訓、社風、慣習、文化があるはず。それは一朝一夕で作れるものではなかろう。
▼それを一時的な流行や、意味なく根拠なく氾濫する無責任な情報や思想・言論に振り回されて、簡単に変えたり削ったりすることは如何なものかと思う。
▼たとえ人手不足だろうが、たとえ流行遅れだろうが、独自の社風と理念を貫き、規律は規律、ルールはルール、ならぬことはならぬという言行一致、一徹さが、その会社の社員とその家族の生活を守ることが出来るのだと思う。
↓先日、お得意先に招かれてうちの東京営業所の室所長と二人でお邪魔した小料理屋さん。四谷の繁華街の中で玄関に店の看板もなにもない。その店の名前は「盾と矛」。自衛官に優しいお店とのこと。
↓一戸建ての住宅を改装してオープンされたとのこと。部屋の雰囲気も小洒落ていい感じ。
↓ただ、2階には個室が2つあって部屋の名前がインパクト大(苦笑)。
↓もう1つの部屋の名前も・・・。