2024年10月30日

仕事のスピードについて

一)私はスピードも能力の一つだと思っている。当たり前だが能力が高いから仕事も早い。当然、早かろう悪かろうじゃ能力が高いとは言えないので、一定基準以上の質や目的を満たしていることが大前提だ。













二)よく仕事の質と量を評価の基準として比較されるが、量を増やすためには速さが求められる。だから製造業ならば「1人1時間当たり加工数」とか「機械1分当たり生産個数」という指標が使われる。













三)それでは我々の建設業はどういう指標になるか。会社や工種によって違うかもしれないが、うちでは「社員1人当たり売上高(完工高)」になる。対象期間は「月間」だが、建設業の場合は1件が月を跨ぐので最終的にな「年間」で計算する。













四)出来る限り、効率的且つ安全に経済的に仕事(工事)のスピードを上げて、工期を短縮することが「社員1人当たり売上高(完工高)」の向上につながる。すぐに仕事のスピードは上げられないので、いかに普段から意識的にノウハウを蓄積するかにかかっている。













五)先月、普段お世話になっている方のご紹介で、ある新築工事の入札に参加させて頂く機会を得て、うちを含めて数十社が入札に指名された。しかし工期が短いということで辞退が続出して結果的にほんの数社で入札が執行された。













六)うちも指定の工期内に完工できるかどうか入札直前まで社内で協議したが、結局、諸々の設計条件から、うちでは工期内に完成させることは難しいという結論に至り、ご迷惑をかけてもいけないので止むを得ず辞退させて頂いた。













七)この度は多くの建設会社が工期が短いという理由で辞退されたが、工期を守ることができるから入札に応じた会社も数社いたことも事実。辞退された会社にもそれぞれ事情や意図もあるだろうから一概に会社の比較評価はできないが、うちは明らかに力不足だ。














八)普段から工期短縮や仕事の速さを意識する習慣があって、知見やノウハウが蓄積できていれば入札を辞退しなくて済んだかもしれない。単純に「社員1人当たり売上高」という指標で管理できるものではないが、評価にはとても重要な指標だ。













九)だから競合他社を研究したりベンチマークするのは大事だし、最新の情報を集めて仕事のスピードを上げることに努めないといけない。それが能力の差を生むし、能力の高い者(会社)が質と量を満たすので、評価され、期待されるようになる。













十)ましてや現在ではITやAIなど超優れたツールがあるのだからなおさらだ。どんな業界、どんな職種も、仕事のやり方進め方は大きく変わろうとしている。仕事のスピードが十年前の何十倍、何百倍にもなる時代だから遅いのは目立ってしまう。

 
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