一)先日、リクルート用のショート動画の撮影にあたり、私の生い立ちや創業するまでの経緯、創業したいと思った動機、創業時の苦労話などを話す機会があって、改めて今のお客様や社員との御縁に深く感謝したいと思った。
二)まだそのショート動画は編集中で完成していないが、滑舌の悪い私の映りは別として、多くの若者に熱い思いが伝わればいいなと期待している。ただ最近の若者はあまり熱いのは好きじゃなさそうで、期待されることも嫌うらしいので、どう受け止められるか微妙だ(汗)。
三)そんなモヤモヤしていたときに、イオン創業者・岡田卓也を経営者として育て上げた姉の小嶋千鶴子の生き様を書いた本『イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子(東海友和著/プレジデント社)』を読んで、そのモヤモヤが吹っ飛んだ。私がノートに書き写した一部を紹介したい。※印は私の勝手な所感。
四)P37:規模の拡大こそが企業の存続を可能にし小売業の近代化に結びつく。それがひいては多くの社員の生活も保証することになる。※創業時から貫いたこのような強い思いが、日本一の巨大流通グループを築き上げたのだと思う。
五)P66:成功するかしないかは何を選択し、限られた時間とお金をどう配分するか、まさにそれは知識と技術に他ならない。つまり心的態度なのである。多くの成功した人とは終生謙虚に目標をもち学び続ける人たちである。※またその目標への執着心が大切だと思う。最近特にそう思う。
六)P76:肩書よりも責任を重んじる人に人はついていき、ともに何かを成し遂げることができる。※肩書に固執する人は判断する基準が違うし、そういう上司についていきたいと思う部下はいない。肩書に関わらず自分に求められている義務や責任を全うする人が上司として相応しい。
七)P78:一度去った人物を再度雇用することはなかったし、退職を願い出た社員を引き留めることはなかった。去る者は追わずというのが人事の基本である。※昨今の深刻な人手不足の建設業界では、去った人物も再雇用したいし、退職したい人物も引き留めたいところだろう。
八)P109:退職時に面接を実施して真の理由を聞いたところ、それまで気が付かなかった会社の諸問題が提起された。早速改善したところ離職率は低下した。※退職したい人を決して引き留めないが、面接して社内の問題を洗い出すということ。これは我が社も取り入れる。
九)P126:財務諸表による評価が下がることよりもっと企業を蝕む行為は明日のための投資(設備投資・人材育成投資など)を抑制または削減するような施策をとることである。※経営者として当然、財務諸表は気になるが、うちも採用と教育にはしっかり投資しているつもりだ。
十)P141:小嶋は「保守的な人間の経験は決して創造を生み出すことはない」とまで言う。保守的な人間を身近に置かない。これに尽きる。※特に昔からの慣習が色濃く残る建設業界で、この言葉は業界の変革を後押しする、現代でも十分通用する言葉だと思う。
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