2025年04月09日

人生の後半について

一)今読んでいる本がとても面白い。大学院時代の先生がSNSで薦められていた本で『人生後半の戦略書〜ハーバード大学教授が教える人生とキャリアを再構築する方法〜(アーサー・C・ブルックス著/SBクリエイティブ)』という本。














二)私もすでに50歳を過ぎて、情けないことに最近は物忘れも多くなってきた気がしてて、確実に昔より仕事のパフォーマンスも下がってきている。過去の自分の日記を見ると「えっ、そんなにハードスケジュールだったのか」と思うほど、今の私では信じられないくらいの仕事ぶりだったことが分かる。














三)そんなこんなで、いろいろと思うところがあったときに、先生がこの本を薦められていたので早速買って読んでみた。まだ最後まで読み終わっていないが、私が心に留めておきたいと思って線を引いた言葉の一部をこちらに紹介したい。50代を過ぎている方はぜひ原本を読んでもらいたい。※印は私の勝手な所感。














四)P8:『もともとはハードワークの励みになっていたけれど、今では幸福の足かせとなっている要素を手放す』※私はこれがたくさんある苦笑。幸福の足かせとは言わないけれど、起業する頃からストイックに自分へ負荷をかけるようないろんなことを習慣化していた。














五)P40:『自分は「役に立っているとはまったく思わない」もしくは「ほとんど思わない」高齢者は、「役に立っているとよく思う」高齢者に比べ、軽度の障害を発症するリスクが3倍に近く、その研究期間中に亡くなるリスクも3倍以上でした』※世のため人のため何かのために働くことは自分のためになるということ。














六)P44:『仕事依存などの依存症的な行動パターンに陥り、不健全なほどそれにのめり込み、配偶者や子どもや友人との深いつながりを犠牲にしてしまいます(中略)こうして高い目標を達成した人たちは悪循環に陥ります』※私は21歳の時に起業してからずっと仕事依存症だったのでこれまで犠牲にしたものは多いと思う。










七)P78:『私がこれまで見てきた中で、特にたちが悪く毒性の高い依存症は仕事依存症です。(中略)オーツは仕事依存症を「絶え間なく働かなくてはいけないという強迫観念または制御不能な欲求」と定義しました』※少し前まで私も休日に休んでいるとライバルに抜かれそうな気がして何かしら仕事もしくは勉強をしていた。














八)P94:『自分よりも成功している人を見ると負けた気になる、と打ち明ける成功依存症の人がたくさんいます。(中略)社会科学者たちは何十年もの間、地位財では幸福になれないことを明らかにしてきました』※まさしく私のことだ(苦笑)。成功と幸福は全く違う。














九)P172:『50歳のときに最も人間関係に満足していた人々が、80歳のときに最も健康でした』※なるほど。以前読んだ本「グッド・ライフ」にも同じようなことが書かれてあった。人間関係と健康には密接な関係があるということ。これからでもまだまだ間に合う。














十)この本を読んで「成功とは何か」「幸福とは何か」「理想的な人間関係とは」「死んだらどうなるのか」ということを深く考えるいい機会になった。まだ最後まで読み終わっていないので、明日の新幹線の中でゆっくり読みながら、その答えを導き出したい。

 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています
2025年03月17日

理想的な死について

一)先日、呑読会(のんどくかい)という読書会の仲間の佐藤友則さん(ウィー東城店)がSNSで紹介されていた『ちょっと死について考えてみたら怖くなかった(村田ますみ著/ブックダム)』という本を読んでみた。面白かったのでぜひ読んでほしい。一部だけここに紹介したい。※印は私の勝手な所感。















二)P18:「人生の最期に食べるなら何がいい?」「お葬式でかけてほしい曲はある?「みんなに見送られて死にたい?それとも猫のように一人で死にたい?」※私だったらカレーライス、ゴダイゴの銀河鉄道999、サムライのように戦って死にたい(笑)。














三)P48:これまでたくさんの人の死や生き様を見てきた中で、幸せな最期を迎えるためにもっとも大切な要素は「人とのつながり」だと確信しています。※「幸せな最期」という言葉に新鮮さを感じた。それは幸せな死に方ということだし、「幸せ=健康」だとすると健康的な最期ということになる。健康的な最期とはどんな最期か深く考えてしまった。














四)P61:「死生観」というのはその言葉通り「死」だけではなく、生きることに対する価値観でもあります。自分らしい死に方に思いを巡らせることは、自分らしい生き方にも目を向けることになるのではないでしょうか。※全くその通りだと思う。「死に方を決めれば生き方も決まる」という言葉もある。














五)P80:めめんともり(著者が経営する終活スナックの店名)では月に一度、「入棺体験ワークショップ」というイベントを行っています。※ぜひ行ってみたい「終活スナックめめんともり」https://maps.app.goo.gl/nrBVr1zYKBx2NzBY9














六)P87:弔辞を読んでくれる人はたった一人です。あなたなら誰を選びますか?※こういうことを一度も考えたことなかった。私がいつ、どこで、どうやって死ぬかにもよるが、可能であれば、あの世で待っている先祖だろうか。私の生き方がご期待に添えたかどうか知りたい。















七)P180:私は、自分の最期に関することにはさまざまな選択肢があると知るのが最初の一歩だと思います。葬儀もお墓も、自分の思うように選ぶことができますし、私の母のようにお墓に入らずに散骨を選ぶこともできます。※有名な白洲次郎の遺言「葬式無用、戒名不用」を思い出した。














八)P187:「やりたいことを後回しせずにやる」ということだけは心がけているつもりです。「いつ死んでも後悔はない」とまでは言えませんが、いつか「後悔なく生きられた」といえる最期が迎えられたら幸せだなと思っています。※この著者の言葉には強く共感する。私もそうでありたい。














九)以前、読んだ『DIE WITH ZERO(ビル・パーキンス著/ダイヤモンド社)』という本にも理想的な死に方について書かれてあったが、あちらはどちらかというとお金を絡めた話で、こちらはコミュニケーションやつながりに主観を置いたお話だった。改めて死生観について考えるいい機会となった。













十)私は「寿命時計」という毎朝定刻に私の残り寿命を通知してくれるアプリを利用して死を意識するようにしている。死ぬときに「もっとやりたいことをやればよかった」と後悔しないように、これからは一つずつやり残したことを済ませていきたい。

 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています
2025年03月01日

幸運の最大化について

一)前回は「運」について私の体験や考え方を書かせてもらった。今回は先日読み終えたドン・キホーテ創業者の安田隆夫さんが書いた『運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」(文春新書)』という本について私が共感してメモした言葉をご紹介したい。※印は私の勝手な所感。















二)ドン・キホーテは三十四期連続増収増益(2024年)を成し遂げ、売上二兆円を突破。一代でこれだけ大成功したのは「運」のおかげだと断言している著者の赤裸々な体験記述には、同じ創業者の端くれとして強く興味をそそられるし、人生ってなかなか捨てたもんじゃないなと納得させられる。原本のご一読を薦める。














三)P7:運は自分でコントロール可能なものなのだ。私はこれを「幸運の最大化と不運の最小化」と呼んでいる。(中略)不運の時は下手に動かず、チャンスが巡ってきたら一点突破でがむしゃらに突き進む。こうして私は、人生と仕事において運を使いこなそうとしてきた。※「運を使いこなす」という言葉がカッコいい。














四)P45:「大数の法則」をご存じだろうか。(中略)例えばサイコロを振って一の目が出るのは偶然だが、振る回数を増やせば増やすほど、その確率は六分の一に近づいていく(中略)試す回数が増えると確率が一定値に近づくことを意味している。※つまり常に挑戦し続けて母数を増やせば見えてくるということ。













五)P58:「小さなたくさんの失敗をしても、一つの大きな成功があればいい」のだ。※つまり経営も人生も最終回のない野球みたいなもので、たとえ三振ばかり続いたとしてもどこかで満塁ホームランを打てばいいという意味。私もたくさん失敗してきたので、もうそろそろ大きな成功があってほしいものだ(笑)。













六)P82:「果敢な挑戦の手を緩めず、かつ現実を直視した速やかな撤退を恐れない」※私もこれまでいろんな挑戦をしてきたし、やむなく何度も撤退をしてきた。撤退を決断する時は周りの中傷を気にしたり同意を得ようと思ったりしてはいけない。社員に相談してもいけない。決められるのは自分一人だけだ。













七)P85:何よりも、挑戦は人を育てる。※この言葉は今のうちにグサッと刺さる言葉だ。果たして挑戦させているか。いや、うちだけではないかもしれない。昨今ではコンプライアンスやガバナンス、ライフワークバランスやハラスメント、メンタルヘルスなど挑戦を阻む言葉ばかりが先行している。













八)P98:運を味方につける三大条件「攻め」「挑戦」「楽観主義」※著者は「戦わなけば運は落ちる」とも言っている。私もそう思う。戦わないのが賢くて、できる限りリスクを避けるのが経営の定石のように言われるが、私はリスクを取らないのがリスクだと思うし、負けるとわかっていても戦わなければならない時もある。













九)P112:人と付き合う場合においても、常に「一定かつ適切な距離感を保ちながら接する」のが運を落とさない極意である。※著者はこの距離感の加減が大切だと言っている。私の周りにも知り合ってすぐに仲良くなってはすぐ離ればなれになる人を知っているが間違いなく運を落としていると思う。














十)P115:人生やビジネスで成功した時に、これ見よがしに自慢する人がいるが、そのような行為は運を落として衰退を招く最大の悪手となる。※こういう人はSNSでよく見かける(笑)。この類で会社を潰した人を何人も知っている(苦笑)。私はまだ成功していないので自慢できない。

 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています
2025年02月12日

運について

一)私は幼少期から自分はとても運がいいと思っている。思っているというよりも独りよがりというか思い込みというか、性格で言えば短絡的で自己肯定感が強いということだと思う。ある意味、単純、単細胞で幸せな性格ということ。














二)決してスピリチュアルな感覚を持っているわけでもないし、占いとか信じる質ではないが、少年期の頃にやんちゃしていた私は、困り果てた母に山奥の修験道場へ連れていかれて、そこの小屋みたいな古い祠にいた山伏のような修験者に会わされたことがある。母は少しでも私を大人しくさせたかったのだろう。














三)そこで母は私の名前と生年月日を書いた紙をその修験者に渡して何やら相談していたが、その修験者は私の名前や生年月日を指でなぞりながら一言「お母さん、この子は強運の持ち主だから全く心配いりません。今は麻疹にかかってるようなものでしょう」と言ったのだ。














四)母は怪訝そうな顔をして「えっ?本当ですか、それ〜?」と訊くとその修験者は「この子を男性の強い守護霊が守ってくれている」と言い始め、母が「それは亡くなった父ですか?祖父ですか?」と返すと、修験者は「誰かよく分からないが、それは違うと思う」と言っていた。直系ではないとのこと。














五)母はそこで御布施をいくら支払ったのか今となっては分からないが、この母と修験者のやり取りが、当時の私に根拠のない無駄な自信と自己肯定感を植え付けてしまったことは間違いない。まだ若い単純な私は余計にやんちゃがひどくなってしまい、母からすると本末転倒な結果になってしまった(苦笑)。













六)それからというもの、私は悪運が強いと思い込んでしまっているので、何をやっても、いくら失敗しても、いくらケガしても「運が良かった」と思ってしまうから厄介。だからなかなか懲りないということになる。恥ずかしいが、それは今でも変わっていない。














七)私がその山伏と出会ってから約20年たった30代の頃、同級生が経営するスナックに呑みに行った折に、偶然そこでスタッフとして働いていたフィリピン女性の超能力を見せられて驚いたことがあった。彼女は私たちにガラステーブルの上に置かれたグラスやアイス・ペールを手を触れずに大きく動かせて見せた。













八)私も疑い深い方なので、いろいろグラスを変えたり、グラスになみなみと水を入れたりしたが、彼女は確かに触れずに動かした。器だけではなくマドラーや箸も指一本触れずに浮かせて見せてくれた。彼女の超能力はそれだけではなく、幽霊や守護霊などが見えるという。














九)その時に彼女は私にめちゃくちゃ強い男の守護霊がついていると言った。今まで見た守護霊の中で二番目に強い守護霊で、彼女もその男は私の親族ではないと言っていた。彼女はその特殊な能力を幼い頃から持っていて、母親から人に絶対言ってはいけないと言われて育ったらしい。















十)私はそういうスピリチュアルなことはよく分からないので真偽は別として、私にとって自分の運を強く信じるいいきっかけになったと思っている。だからうちの社名もたくさんの幸運に恵まれるように願いを込めてLUCKSと名付けたのだ。

 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています
2025年01月21日

4つの目標について

一)うちでは昨年から4つの目標を掲げている。それは品質目標と環境目標と労働安全衛生目標と教育研修目標。基本、前年度の実績を基準に数値目標を設定している。だから決して高い目標ではないが、KPIとしてはとても分かりやすいし、毎月ホワイトボードに進捗を掲示している。














二)まず品質目標だが、基本、品質が良ければお客様が増えて、満足して頂ければ継続して売上が上がるという理屈から、2023年度の実績「社員一人当たり年間売上目標5620万円以上」という目標に対して2024年度は6215万円だった。おかげさまで目標達成できた。














三)次に環境目標だが、2023年度実績「社員一人当たり年間エネルギー消費量(会社の光熱費と燃料代の合計)26万円以下」という目標に対して、2024年度は25.8万円でギリギリ目標達成。おかげでSDGsにも貢献できた。昨年は燃料が高騰したので厳しかった。














四)次の労働安全衛生目標である2023年度実績「社員一人当たり年間残業時間285時間以下」は、残念ながら2024年度は303.1時間で目標は未達。昨年は年間休日数を109日から124日へ大幅に増やしたせいもあるが、AIやDXなど創意工夫の余地はまだまだありそう。















五)最後に教育研修目標だが、2023年度は部門毎に定期的な勉強会や社外研修などに参加していたが、参加者の記録やレポートが不十分で、数値目標を掲げられなかったが。2024年度の「社員一人当たり年間教育研修時間」は13.1時間だったので、これを今年の目標の基準にすることにした。













六)この「4つの目標」の設定で意識したのは、「管理のしやすさ」と「分かりやすさ」だ。品質目標は「売上額÷社員数」だし、環境目標は「(光熱費+燃料代)÷社員数」、労働安全衛生目標は「のべ残業時間(休日出勤含む)÷社員数」、教育研修目標は「のべ教育研修時間÷社員数」。














七)2025年度の4つの目標は次の通り。「品質目標:社員一人当たり年間売上目標6215万円以上」「環境目標:社員一人当たり年間エネルギー消費量25.8万円以下」「労働安全衛生目標:社員一人当たり年間残業時間285時間以下」「教育研修目標:社員一人当たり年間教育研修時間13.1時間以上」。













八)労働安全衛生目標だけは継続して2023年度の実績を基準に、それ以外の目標は2024年度の実績を基準に設定している。昨年と同様に経過を毎月会議室のホワイトボードに掲示したり、メールで一斉配信して共有していく。














九)もちろん、4つの目標に対する結果については、できる限り個別に評価や表彰、インセンティブに繋げたいと考えている。目標数値も過去の実績を基に設定しているので、決してハードルは高くないと思っている。














十)この4つの目標に向かって、一人ひとりが意識して取り組めば、必然的に今年度の経営計画や売上目標の達成に繋がるはずだ。全体目標を提示するよりも「社員一人当たり」に分解した方がそれぞれ個別に落とし込みやすく、自分事として捉えられると思う。

 
トラックバックURL : ボットからトラックバックURLを保護しています
239件中(1件〜5件を表示しています)   前   |